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近年、防犯上の観点からオフィス内にカメラを設置する企業が増えています。技術の進歩により、防犯カメラは以前よりも低コストで導入できるようになりました。本記事では、オフィスに防犯カメラを設置する理由や得られる効果、防犯カメラを選ぶときのポイントを紹介します。

オフィスに防犯カメラを設置する理由と効果

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オフィスに防犯カメラを設置する主な理由は「社内の不正対策」「来訪者の監視」「セクハラなどのトラブル防止」の3つです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

社内の不正対策

オフィス内では、顧客の個人情報をはじめさまざまな機密情報を扱っています。業務で使う書類や情報端末、記憶装置などが持ち出されるリスクを減らし、セキュリティを高める手段として防犯カメラの設置は有効です。

来訪者の監視

社外からの来客が多いオフィスの場合、不特定多数の来訪者に対するセキュリティ対策として防犯カメラがあると便利です。例えば出入りの激しいオフィスビルの玄関やエントランスホールに防犯カメラを設置しておくと悪質な侵入者や産業スパイの抑止に役立ちます。

セクハラなどのトラブル防止

密室になりやすい資料室や倉庫、エレベーター内などに防犯カメラを設置するケースも増えています。人目につきづらい場所で生じるセクハラやモラハラなどのトラブルの予防や事後の対策に役立ちます。

防犯カメラを選ぶときのポイント

オフィスに設置する防犯カメラを選ぶ際は、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。項目ごとに詳しく解説します。

接続タイプ

防犯カメラの接続タイプには、Wi-Fi・ワイヤレス・有線接続の3パターンがあります。それぞれのタイプの特徴を見ていきましょう。

・Wi-Fiタイプ
インターネット回線と無線ルーターがある場合、最も手軽に導入できるのがWi-Fiタイプです。設置工事が不要なため、コストを抑えることができるでしょう。ただし電波を妨害するジャミング装置を使い、防犯カメラでの撮影を無効化されるリスクがある点がデメリットです。

・ワイヤレスタイプ
カメラと専用モニターの間をBluetoothなどの無線接続でつなぐのが、ワイヤレスタイプです。Wi-Fiタイプと同様に、ジャミング装置による妨害は防げません。

・有線接続タイプ
有線接続タイプの防犯カメラは、ジャミング装置の影響を受けません。そのため最もセキュリティが高いタイプといえるでしょう。電源工事が必要な場所に設置するなら、最初から有線接続にしておくと安心です。

屋外対応が必要か

屋内と屋外のどちらに設置するかによっても選ぶべき防犯カメラは変わってきます。

・屋内のみ
屋内のみを監視すればよい場合、設置コストは安く抑えられます。いかにもカメラらしい見た目をしたボックス型の防犯カメラを設置すると犯罪抑止効果も狙えるでしょう。

・屋外利用
屋外を監視したい場合、配線工事などの兼ね合いからどうしても設置コストは高くなりがちです。夜間や暗い場所でも鮮明に記録できる赤外線タイプなどが向いています。

録画映像の保存方法

防犯カメラで録画した映像データの保存方法は「SDカード」「HDD(SSD)」「クラウド・サーバー」の3種類です。それぞれの保存方法の特徴を押さえておきましょう。

・SDカード
カメラ本体にSDカードを挿入するタイプの場合、SDカード内に録画映像を保存できます。防犯カメラのSDカードは上書き機能があることが多いため、たくさんのデータを長期間保存する必要がない場合は抜き差しや交換に手間がかかることはないでしょう。ただしSDカードの場合、盗難のリスクがある点に注意が必要です。

・HDD(SSD)
防犯カメラと合わせてレコーダーを設置しレコーダー内のHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)に録画映像を保存するタイプです。レコーダーを必要とする分、導入コストがやや割高となります。

・クラウド・サーバー
近年の防犯カメラで多いのがインターネットのクラウド上に録画映像を保存するタイプです。レコーダーが不要な分導入コストも少なくて済みます。

オフィス利用ならクラウド保存タイプがおすすめ

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これから防犯カメラをオフィスに導入するなら、設置コストが少なく遠隔からでも確認できるクラウド・サーバータイプがおすすめです。ここでは、クラウド保存タイプの防犯カメラのうちおすすめできる機種の一例を紹介します。

防犯カメラの機種の一例

・サイカメ
株式会社スペースエージェントが提供する「SAICAME(サイカメ)」は、2万円代から購入できる最安価格帯の防犯カメラです。7日・14日・30日のプランから保存期間を選ぶことができます。

・ギガらくカメラ
NTT東日本が提供する法人向け防犯カメラサービスが「ギガらくカメラ」です。365日対応してくれる電話サポートが付帯しています。NTT東日本対応エリアのみ利用可能です。

・どこにいてもカメラ
ファイズホールディングスが提供する「どこにいてもカメラ」はアナログ配線でも使える防犯カメラサービスです。とにかく設置が簡単で、場合によっては一切の工事なしで導入できます。110番や119番とも連携しており、数人での記録シェアも可能です。

目的に合った防犯カメラを選ぼう

防犯カメラを設置する場合、自社での導入目的をまず明確にする必要があります。そのうえで、優先順位に合った機能と予算を考えて機種を選びましょう。コストを抑えたいならクラウド・サーバータイプがおすすめです。